●山下渉さん(会社員)
封建的なイエ制度が色濃く残る過疎地で、妻・嫁としての労働と、貴重な現金収入の担い手として二重に酷使されている母、祖母たちを眺めて育った私には、フェミニズムとはそんな状況を変革してくれる希望に満ちあふれ、光り輝くものとして映っていました。長じて、フェミニズムの多様さを知るに至っても、根本にはそうした「現実の理不尽さへの対抗」が根本にあることは疑ってはいません。
しかし、今問題になっているWANでの出来事は、「”女の仕事”はこの程度の扱いでいい」という「♂正社員/♀非正規の二重構造」を批判してきたはずのフェミニズムの足下で、その構造が再生産されようとしている! 」といわざるを得ないものに私には映ります。
雇用者側には、真摯な対応をもって、フェミニズム団体の名に足る行動を示していただきたいと思います。
●匿名のかた(近畿)
市民グループやNPOでDV被害者支援に関わっています。とても他人事とは思えません。これを機会に労働者としての自分を改めて見なおして行きたいと思います。
●匿名のかた
分野は異なりますが、同じようにNPOという組織で働く者として、WAN理事の方々が「まっとうな判断」を下すことを強く願います。
●chibadailadies(関東)さん
2年ほど前に千葉大学の「支援循環型体制による女性研究者育成モデル」を批判していた者です。
この批判は、これまでのフェミニズムの運動・研究から学んだ視点や実感から行っていました。
後の世代の私たちがフェミニストであることを心の底から誇れるように、WAN理事会が誠実な対応をすることを望んでいます。
●yukiさん(非常勤職員)
毎年、来年の仕事があるかないかわからない非常勤で働くもの(私)にとって、決して他人事ではなく見逃すことはできません。ユニオンWANのおふたりの声は、声をあげることもできず搾取される非常勤の声でもあると私は思います。
今回のこの社会的な問題を抱えた組織が理念を掲げるWANだからこそ、一層注目しています。
理念に基づいたWANの誠実な対応を期待しています。
●和田久仁子さん(近畿)
呼びかけの趣旨に賛同します。
●田中玲さん(中崎クィアH)
「女性のための情報を提供し、活動をつなぐ」ウェブサイトの運営および「女性たちの活動を支える諸事業の展開」を目的として、昨年6月に発足したNPOなのに、これは趣旨とはかなりかけ離れた対応のはず。
何故、WANと言うNPOが存在するのか。これを機にそれを問い直して、立て直して欲しい。
●匿名のかた(大学非常勤講師)
私自身、雇い止にあいました。なかでも私が許せなかったのは、その組織の「上層部」に、本来こうした労働問題に敏感であるべき「フェミニスト」がいたことです。もちろん、その人は組織の中で立場上そのようにふるまうことしかできなかったことは理解しています。それでも団体交渉前の話し合いで、本人の話を聞く姿勢もなく、「非常勤講師は1年契約なので、労働契約としてはなんら問題ない」と繰り返したことは大きな問題です。本人いわく「非常勤講師の問題は知っている」。知っているのにもかかわらず、「辞めさせたいから辞めてもらう」とはどういうことでしょう。
雇用者には雇用者としての責任があります。都合が悪くなったからといって、簡単に首を切ればいい。そういう構造に異論を唱えてきたのが「フェミニスト」ではなかったのでしょうか。相手の話を十分聞いて、解決の道を探してゆくのではないのでしょうか。内部の反省なくして、自らを語るなかれ、と思います。
WANには誠実な態度と回答を求めます。ユニオンWAN組合員のおふたりを全面的に支援します。
●かとうちひろさん(パン屋)
フェミニズムの運動にそれなりの時間とお金をかけてきたひとりとして、また、企業組合パン屋の共同経営者として人を雇用している立場から、今回の争議にとても注目しています。
Author:uwan.support