●井本三夫さん(元茨城大学教授)
呼びかけ人の声明に全面的に賛成です。殊に「女性たちの活動」「女性のための活動」において、女性の不安定な雇用形態が、理念上も実質上も重要な問題であったはずです。さもなければWANの運動は単に男性優越社会に対抗するだけの、つまりそれと同じ社会的矛盾を孕むものとなり、同じ退嬰的な道をたどることと成りましょう。女性運動の歴史と精神のよって来たるところを、もう一度深く省察すべきです。
●矢田聡さん(関東)
今回の件で使用者が労働者にしていること(労働条件の不利益変更と協議中の退職勧奨)は、違法なのではないかという疑いもあり、違法でないとしても労働者の生活に直結する権利や利益を害するものであり、重大な問題だと思います。
使用者団体としては運営のあり方を変えたいという目的があるかもしれませんが、その際に安易に労働者の権利や利益を害することがあっていいはずもないし、そもそも使用者となる者が短期間に雇用の体制を変えなければならないような杜撰な計画で出発したならばそれも問題です。特に使用者は現在の社会構造において労働につき不利な立場に立たされやすい「女性」の権利を主張する団体なのですから、社会に率先して望ましい模範を示すべきではないでしょうか。
使用者は労働者の団交を要求する権利を尊重すべきだし、それに真摯に応えるべきです。どのような結果であれ、様々な反省を含むものであれ、使用者が労働者に配慮したといえるような経過説明をすることが、WANという組織の信頼を回復するために必要とされていることです。それは他の組織で起こる労働問題について考える助けとなるという意味でも、フェミニズムに限らず様々な社会運動について意義があることだと思います。
WAN理事会がこの要望に応えることを希望します。
●米津篤八さん(関東)
WAN理事会の対応を注目しています。理事会が労働者側と誠実に話し合うことを望みます。
Author:uwan.support